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― 院長ブログ ―

2023-05-26


CATEGORY  |  未分類

歯の老化?

南海和歌山市駅から車で5分のマルヤマ歯科です。

歯は虫歯にならなくても長期間使っていると形が変化していきます。私は独断と偏見で歯の老化と書きましたが、これを専門的にいうとトゥース・ウエア(tooth wear)と言います。次の4項目に分類されます。

・酸蝕erosion  酸による歯の化学的溶解(酸により歯が溶ける)

・咬耗attrition  歯の接触による歯の機械的摩耗(上下の歯がこすれることで起こる)

・摩耗abrasion    歯の接触以外の機械的作用による歯の摩耗(歯ブラシで強く磨きすぎ)

・くさび状欠損abfraction エナメル質に力が加わった時に、その力が歪みとなり、構造上最も弱いエナメルー象牙境付近に実質欠損を起こす状態をいう。

 

 

 

 

 

 

                          これらは単独で起こる事もありますが、多くは組み合わさって起こります。今回は虫歯、歯周病に続く第3の歯の疾患と言われている酸蝕症について書かせていただきます。

 

酸蝕症(さんしょくしょう)

歯は想像以上に酸に弱く、実は私たちが「すっぱい」と感じる酸性度の高い飲食物に長く触れていると、いとも簡単に溶けてしまうのです。

歯の表面を覆っているエナメル質は、リン酸カルシウムでできている人体で最も硬い組織です。ところが、強い酸に触れると化学反応を起こして分解し、

溶けてしまいます。 エナメル質が溶けてしまうと、 その下にある軟らかい象牙質がむき出しの状態になり、食べ物を嚙んだり歯磨きをしたりする時の摩擦でどんどん擦り減ってしまいます。 こうした状態を放っておくと、冷たいものがしみる知覚過敏症になったり、虫歯が一気に進行したりするなど、様々なトラブルを引き起こすことになります。歯が酸に触れる機会があり、口をゆすがずにいるとエナメル質が酸蝕症のリスクにさらされます。

 

酸蝕症の原因

  • (内因性)体内から口の中に酸が出てくることで起こる

・胃食道逆流症

・摂食障害(過食症、拒食嘔吐)

・アルコール依存症

  • (外因性)酸性度の強い飲食物を 口にする

・みかんやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘系の果物や果汁からつく         られたジュース、梅干しなど

・ビタミンCなどを含む酸性のビタミン剤やサプリメント

・アスピリンなどの酸性薬剤

・炭酸飲料、黒酢、栄養ドリンク、ワイン、スポーツドリンク

 ・塩酸や硫酸、硝酸など酸性のガスが発生する工場で働く方々 

・ワインの試飲をされているワインティスターの方々

酸蝕症を防ぐために

  • 酸性の飲食物を口にした後は水で口をゆすぐ
  • 酸性飲食物をだらだら食べたり飲んだりしない
  • 寝る前に酸性飲食物を控える。 就寝中は唾液の分泌が少なくなり、口の中のPHが中性に戻りにくくなります。
  • 酸性飲食物をとった直後はエナメル質が柔らかくなっているため、30分程度時間をおくか、水で洗口してから歯磨きをする。

      参考資料「力の本」「新PMTC」内山茂著書、「TCH」見逃していませんか?木野孔司監・著 神奈川県歯科医師会ホームパージ

 

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